『楽園追放 -Expelled from Paradise-』レビュー オタクのためのオタク・SFムービーだ

アニメ

名古屋のミッドランドスクエアシネマにて『楽園追放 -Expelled from Paradise-』を観てきた。「オリジナルのフル3DCGアニメーション映画」一体どんなものかと期待したのだが「満足度がとても高くスッキリし観て良かったな!」と思える作品だった。

楽園追放の良い所を僕なりに大きく取りあげるとしたら「尻・乳・SF」「爽快感と満足感」だ。

ストーリー:公式サイトより
ナノハザードにより廃墟と化した地球。人類の多くは地上を捨て、データとなって電脳世界ディーヴァで暮らすようになっていた。
西暦2400年、そのディーヴァが異変に晒されていた。地上世界からの謎のハッキング。ハッキングの主は、フロンティアセッターと名乗った。
ハッキングの狙いは何か。ディーヴァの捜査官アンジェラは、生身の体・マテリアルボディを身にまとい、地上世界へと降り立つ。

『楽園追放 -Expelled from Paradise-』:公式サイト
 
 

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見せ方の魅力「キャラクター・3DCG・戦闘」

尻・乳・Cawaii、キャラクター

主人公は16歳相当のマテリアルボディーをまとう女性捜査官アンジェラと地上のサポートエージェント、ディンゴ。
序盤以降、アンジェラの体型は金髪ツインテールでロリィにチェンジ。ちなみにバストはでかく、衣装も露出度が高くえっちぃのである。
他の捜査官より早く捜査に入るためにマテリアルボティを実年齢より低く設定し生成の時間を短縮したと理由付けがされていて、相棒のディンゴからも「だからロリィなのか。。」と呆れたように言われてしまう。

そういうものだからと強引に幼い少女が戦う話ではなく、心は大人・体は少女、という設定はうまいことやったなと思う。
16歳なのにバストが大きいのは元々プライドの高いアンジェラの意地の現れなのかもしれない。(いや、キャラ原案からか)

なにはともあれ、ありがたい。

物語が進むにつれて「声色」と「精神」がキャラクターと同化していき後半では(オタクが好みそうな)少女にしか見えなくなる。声優の釘宮理恵さんのドストライクな演技に制作者側も期待していたのではないか。声優・演技ありきのキャラクターなのかとさえ思ってしまう。ってか本気でそうなのかもしれない。

そう、ビジュアルに声に、表情豊かなアンジェラが可愛くて可愛くて仕方がないのである()
(クリエイターの皆様にはぜひともアンジェラの薄い本を・・ゲフンゲフン)

カメラアングルも非常にフェティシズム溢れるものになっている。
他の作品にもあるが、ロボットの操縦席はオートバイの様に「またぐ」表現。その中をカメラが上から下から捉えふともも・お尻がドアップでグワングワン画面を横切る。ロボットが揺れれば長い金髪とバストもぷりんぷりんと暴れる。正面からの絵だと顔の下にたわわなバストがあり、その左右にふとももがあるわけだ。当然前傾姿勢なのでそれぞれの距離は近く画面の中に全てが同居する。

中盤アンジェラが階段を駆け上がるだけのシーンがあるのだけど、それだけなのになんて可愛いのだろうか(錯乱)

なにはともあれ、ありがたい()

セルルック3DCG

3DCGにも触れなければならない。
無表情で冷たい印象のある3DCG、今回どうなることやらと思ったがCG特有の不気味の谷のような気持ち悪さや動きの単調さをほとんど感じることなく観ることが出来た。
フル3DCGTVアニメ作品の「シドニアの騎士」でも感じたことなのだけれど、キャラクターの怒り・悲しみや照れの表情表現をCGでここまでセルアニメのように豊かに表現できることに驚いた。漫画的表現が多いのは楽園追放の方か。
監督の水島精二さんも朝のニュース番組の番宣取材で「硬くなりがちな3DCGキャラクターを柔らかく萌えキャラになるように表現した」と答えている。

もちろん気になる点や惜しいところはあるのだけれども、技術革新がものすごい速さで進んでいるのだなと実感するとともに、数年後にはどれだけ進化するのだろう?と、とても楽しみになる。

戦闘シーン・戦術

最終決戦とも言える場面で各所に散らばった武装を回収しつつ、設置されたトラップに敵対勢力を誘い込み撃破していく戦術があり、このようなガチャガチャした演出はワクワク感を与えてくれ、嘘の「戦闘のリアル」を感じることができる。見どころのひとつだ。
安易に都合の良い「必殺技」を繰り出すのではなく、敵を分析し、知恵を絞って手数で攻略していく。このあたりは脚本の虚淵玄さんの過去作品を観ても共通だ。

また、乱れ飛ぶミサイルに空中戦、本家 板野サーカスを思いっきり堪能できるのもポイント。

SFとして

SF的要素としては攻殻機動隊やマトリックス等の電脳世界や2001年宇宙の旅に代表される宇宙探査や高度に発達したAI(人工知能)や日本のアニメ文化と言って良い巨大ロボットによるバトルアクションが含まれる。

これらの昔からあるSF要素がバランスよく配置されているため次の展開が読みやすい。「そうそう、そうなんだよ!」「あ、これはアレだな?ということは・・」と映像を見ながら先の展開を楽しむことができる。もちろん、薄く広く拾っていたり多くを語らない様になっているためSFに触れる機会が少ない人でも入りやすい。今や境界線があやふやになってきているSF要素に気が付かなくても全く問題はない。

このあたりハードSF好きな深い方からしたら突っ込みどころ満載なのかもしれないけれど、僕からしたらちょうどよい難易度・触れ方で予備知識無しに物語を楽しむことが出来た。

爽快感と満足感

鬱々しい映画を否定する気は全くないのだけれども、この映画の爽快感と見終わった後の満足感は非常に高いものだった。これぞ「劇場版」だ。

爽快感に関しては、先にも書いた通り「予想されるSF要素」と「アクションシーン」にあるのは間違いない。あれ?今の言葉どういう意味?などと頭を使うことなく映像に集中できる。テクノ調の音楽に合わせた派手なアクションシーンも、とにかくたまらない。

そして観客のやってほしい願望をちゃんと実現してくれる。「こうでしょ?これ好きなんでしょー?」とグイグイ来てくれる。小難しい話は一切なく構成も丁寧に、そして簡潔にまとめてくれているため混乱しなく、モヤモヤが残らない。

こういった気持ちの爽快感があるから、鑑賞後の満足感も非常に高いのではないか。

そのほか

ロードムービー部分での意見の対立や価値観を言い合うシーンやフロンティアセッターと会話をするシーン、状況説明、とにかくもろもろの会話シーンがずっと隣で聞いていたいと思うほどに良い。ダレてきそうな箇所ではあるけども、登場キャラクターの細かなしぐさや、アンジェラの表情にバリエーションが増えていったり、ディンゴに対して「認めている」態度をとるようになったりとそういった外面・内面の変化を観れるため退屈しない。

楽園(ディーヴァ)を追放されたアンジェラが地球に降下するときの表現は、地球が卵子でアンジェラやその他ポットが精子のように感じた。数々の困難を乗り越えた後に卵子(地球)へ到達するわけでそこで自身のマテリアルボティと同化する。その時にアンジェラが意識だけではなく人間として再誕生したのではないのだろうか?なんて。

設定上の貧困や医療、統治者の問題、人とはなんだろう?と考えるといろいろテーマが出てくる。僕らの世界にもつながるところ、制作者側の伝えたい(であろう)メッセージも見えてくる。

最後に

ロリィで巨乳ツインテール。さらに露出度の高い衣装や萌えアニメ的な表情演出・フェティシズムに汚染されたカメラアングルについて受け入れられない方もいるかもしれないがちょっと待って欲しい。大変申し訳無いと思うが、この作品は「そういうのが受け入れられる人向けのそういう作品」じゃないのだろうか?
オタクのためのオタク・SFムービー、良いじゃない。

3DCGアニメーション技術は想像を絶する速さで進化していて、たった1年後でも最新作品とのクオリティーの差はとんでもないものになっていると予想できる。後からじゃ楽しめなくなりそうな賞味期限の短いコンテンツなわけで、熱い内に観ておくことを強くオススメする!

SF要素を含めてひとつひとつの事柄を細かく深く掘り下げていないため内容が薄いと感じる人も居るかもしれないけれど、ベテランスタッフが支え、魅力的なキャラクターに定番のSF要素、最新の3DCGアニメーション技術が詰まった楽園追放という素晴らしい作品を僕らに届けてくれた事に感謝しないといけない。

少しでも良かったな、と思われた方はブルーレイや関連商品を購入したり、知人に勧めて応援するのも僕らからできる「仁義」じゃないのかな?と思ったりする。
(PCの前で片手を上下に振りながら)

おわり。
 

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